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(第45回)昨今のアドテクに対する見方

昨今のアドテクとその周辺技術についてのインタビュー記事がありました。インタビューに応えているのは英国Adbrain社ファウンダー兼CEOのGareth Davies氏。アドテクについて比較的最近よく語られる内容かもしれませんが、参考までに取り上げます。

Davies氏いわく、アドテクの世界において、最近はとくにデジタル広告業界に多くの解決すべき課題があると指摘しています。不安定なアービトラージによるビジネスモデル、期待に届かない成長やバリュエーション、広告詐欺やクリックベイト、偽集計などの問題がその代表例です。さらにFacebook及びGoogleの独占状態も改善すべきであると指摘されています。

約5年前はVC向けのピッチにおいて「プログラマティック」「リアルタイム広告」「マシーンラーニングアルゴリズム」などについて述べれば、資金が得られる可能性が非常に高い「トレンド」としてアドテクは機能していましたが、最近は上記で述べたネガティブのイメージが先行しているようです。

そのようなアドテクの現状に必要な次なるステップは、マーケットプレースではなく、マーケターや市場が必要とすることをサポートし、提供することであるとDavies氏は主張しています。それが進めば現在のブラックボックス化されたアービトラージモデルは無くなり、透明性が高く、本質的で、責任の高いサービスを享受することができるだろうとしています。


(参考)
アドテクは死なない。息の長いアドテクについて
http://www.exchangewire.jp/2017/03/31/interview-adbrain-programmatic/