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(第26回)AdRoll実施 - マーケターとユーザを対象としたネット広告の意識調査

米国リターゲティング広告大手のAdRoll株式会社が「消費者リサーチ2017 - クリックされない広告から考える広告施策の指標と対策」を発表しました。同レポートは、2016年9月から11月までの間、日本で広告出稿業務に関わるマーケティング担当者200名およびインターネット広告ユーザ1000名を対象に実施されたものです。

調査トピックとしては、以下のような項目が並んでいます。
①マーケターによるインターネット広告利用状況およびリターゲティング広告の認知・利用状況
②インターネット広告で評価するポイントと不安要素
③マーケターの広告施策実施の現状および課題
④ネット広告を見た後の行動
⑤間接的な効果指標計測の有無

①〜⑤に関してどのような調査結果が出たのか順に見ていきましょう。

まず①に関しては、リテンション施策を「何もしていない」のが18.5%、「リターゲティング広告を知らない」のが23%であったことから、多くのマーケターがインターネット広告の重要性を感じつつも、実際の取り組みにはさらなるポテンシャルがあることが伺えます。②に関しては、マーケターがインターネット広告を評価するポイントは「費用対効果」が76.5%と回答した一方、61.7%のマーケターがその「費用対効果」が不明瞭と感じているようです。

③に関しては、マーケターが重視するKPIは効果測定のしやすさから「ユーザリーチ数」「クリック数」が上位を占めました。課題としては、投資対効果の鈍化を感じる回答が多く寄せられています。同レポートはその理由のひとつとして、ユーザとマーケターの間の意識の違いを指摘しています。なぜなら同調査レポートから「インターネット広告を意識して見ることがよくある」と回答したユーザは全体の10.1%、「よくクリックする」と回答したユーザは6.4%で、1割にも満たない現状も明らかになっているからです。

④に関しては、クリックをせずに購買に結びついたケースも一定の割合で存在することが明らかになりました。そして⑤に関しては、アトリビューション分析に代表される間接的な効果指標計測を実施したことがあるマーケターは全体の約半数、残りの半数は実施経験がないまま現在に至っていることが明らかになりました。この結果は、多くのマーケターがいまだラストクリックのみを KPI にした施策を継続していることを示唆しています。

①〜⑤の調査トピックの結果から、2017年のデジタルマーケティングが次のステップに進むために、「ラストクリック依存からの脱却」を課題として認識し、新たなKPIの設定と、そのためのテクノロジーソリューションの見極めが必要であると同レポートは結んでいます。


(参考)
AdRoll「クリックされない広告から考える広告施策の指標と対策」発表
http://news.mynavi.jp/news/2017/02/28/106/
AdRoll消費者リサーチ2017調査レポート
https://www.adroll.com/ja-JP/resources/guides-and-reports/consumer-research-jp