ECの世界

EC業界に関係ありそうなテーマなら何でも

(第8回)広告クリエイティブとしてのUGC

2015年頃から企業の間で自社商品のUGC(User Generated Content)を広告のクリエイティブとして活用するケースが増えています。UGCとはユーザーによって作成されたコンテンツの総称で、SNSやブログ、動画投稿サイトや写真共有サイトなどに投稿されたあらゆる全てのコンテンツを含んでいます。ただし広告クリエイティブの文脈で登場するUGCは、大体においてSNSに投稿された写真を意味する場合がほとんどです。

広告クリエイティブとしてのUGCは、とくにSNS上のインフィード広告と親和性が高く、普段何気なくタイムラインを眺めているとき目にすることも多いかと思います。では、なぜこのようなUGCの活用が増えてきているのでしょうか?

その背景には、商品購入に対するユーザーの意思決定は、UGCによって大きく左右されるという現状があります。たとえば洋服を買いたいと思ったとき、SNSに投稿されたコーディネート写真を参考にして、よりリアルな使用感や利用シーンを知った上で購入の判断に至る、といった具合です。

以前からクチコミもその役割を担ってきましたが、FacebookInstagramなどに投稿される広告臭の少ないユーザー目線の「リアルな商品写真」によって、その傾向はますます顕著になっています。この状況を反映して、SNS上に無数に存在する特定商品・サービスの写真や動画を収集して、SNS広告の運用を支援する企業も増えています。このようなUGC活用のトレンドから派生したサービスは今後も増え続けるでしょう。UGCはネット広告で今年押さえておきたいキーワードの一つかもしれません。