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(第2回)スマホとアドネットワーク

2016年のスマートフォン広告市場規模は4,542億円※(前年比122.2%)、2017年には5,369億円※に達すると見られています。ソーシャルメディア向け広告や動画広告の需要拡大が市場成長に寄与しており、この傾向は数年続くとされ、2020年には2015年の約2倍、約7,500億円※に迫るとする予測もあります。
※(引用元)(株)CyberZ/デジタルインファクト共同調査
https://cyber-z.co.jp/news/research/2016/0420_3573.html

拡大を続けるスマートフォン広告市場ですが、その黎明期は2010年頃とされています。中でも当時からアドネットワークは「スマートフォン広告の主戦場」と呼ばれるほど重要な位置づけでした。理由はいくつかありますが、PC広告が純広告からスタートしたのに対して、スマートフォン広告はアドネットワークからスタートしたことが大きいように思います。スマートフォンでPVの多いメディアがまだ少なかった当時、まとまったPVを広告主に提供できる最適な方法がアドネットワークだったわけです。コストの安さもあいまってその流れは一気に定着しました。

スマートフォン向けアドネットワークの事業者は大小含め多数あります。それぞれに特徴があり、業種やサービスもさまざまですが代表的なところとして、大企業の広告や有名サイト、アプリの広告数が国内最大級のnend(株式会社ファンコミュニケーションズ)やi-mobile(株式会社アイモバイル)、出稿実績の約25%がEC事業者で、ECクライアントに強みを持つAMoAd(株式会社AMoAd)などが挙げられると思います。いずれに共通するのは、①多くの広告在庫を持っている ②豊富な配信、運用、ターゲティング機能を持っている ③市場創成期にサービスを立ち上げ、運用してきた豊富な実績がある、といったところではないでしょうか。

今回はスマートフォン広告とアドネットワークをテーマに選んでみましたが、とくにスマートフォン広告市場は、インフィード広告や動画広告の拡大にひっぱられて今なお成長を続けていて目が離せません。市場や技術トレンドも日々変化しています。引き続き他にもいろんな切り口で調べたいと思っています。